生きる気力が底を尽きること、私は何度もありました。だれかと一緒に生きることなんて考えられませんでした。
自分に他人を支える能力はないと思ったし、愛し方も守り方も、わからなかったから。
そんな当時の私が＜超訳 You raise me up＞の動画を見ても、感動でボロ泣きすることはなかったと思う。
いま、歌詞が胸に響いて、激しく揺さぶられるのは”生き抜く覚悟”をしたからかもしれない。傷ついても、すれ違っても”人と関わりながら生きる決意”をしたからかもしれない。
そして肉眼で視える・視えない関係なく、”他力を使って頼りながら生きる”ことを許可したからかもしれない。
どうしようもないほどに 落ち込んでいるとき
誰も分かってくれない、と感じる苦しみと闘っているとき
ただ静かに じっと 自分のこころと語り合う
そう、あなたがそっと となりに寄り添ってくれるまで
あなたがいてくれるから 苦しみも乗り越えられる
あなたがいてくれるから 荒波も越えていける
私だって 本当は強くなれる あなたがいてくれれば
だからどんなときも あなたとともに 生きたい
あなたは 私の夢に 翼をくれる人
あなたは 私のこころを しっかりと支えてくれる人
一生懸命に生き抜きたい あなたの支えとともに
あなたとともに もっと強い私になれるように
私のいのち
あなたとともに 大切に生きていきたい
※途中省略しているので全文は動画で
「この世界で頼れるのは自分だけ」と固く誓ったあの日
16歳で適応障害になったとき、部屋でループ再生していたのは浜崎あゆみのA song for xx
抱えた悩みを相談する方法もわからず、気持ちを言葉にすることも上手くできず、ただ飲み込んで作り笑顔を見せる毎日でした。
家族もいるし、友達もいる。物理的には孤立しないけど、精神的には、ものすごい孤独で。
この世界で頼れるのは自分だけ
だれにも迷惑かけず早く１人前の大人になりたい
固く心に誓ったのでした。
居場所がなかった 見つからなかった
未来には期待できるのか分からずに
いつも強い子だねって言われ続けた
泣かないで偉いねって褒められたりしていたよ
そんな風に周りが言えば言うほどに
笑うことさえ苦痛になってた
一人きりで生まれて 一人きりで生きて行く
きっとそんな毎日が当たり前と思ってた
大学に進み、社会に出て
頼ることを諦めて「ひとりで生きる」と固く誓った一方で、夜になると、高校時代を思い出しては後悔の涙を大量に流す。
友達が優しく声をかけてくれたのに
上手く受け取ることができなかった
生き抜く覚悟をしたとき新たな道が開かれる
生きづらさを抱えていたとき、「いつ死んでもいい」と思っていたけど。そう思っているとき、定期的に生きる気力が底をついて
早く帰りたい
なんて、夜空を見上げて泣いていました。
だけどあるとき、思ったんです。
精いっぱい生きている、というより、生きることへの執着が薄いだけでは？
で、少年漫画の主人公が奥義を習得するのは、だれかを守り生き抜く覚悟をしたときだと思ったので。私も生き抜く覚悟をしてみました。
そしていま、＜超訳 You raise me up＞の歌詞が染みる・・・
動画で歌っているMartin Harkens(マーティン・ハーケンス)さんはパン職人。ところが失業してしまい、娘さんがオーディション番組に応募して、見事優勝。プロデビューを果たしたそうです。
マーティンさんが娘さんの行為を受け取っていなかったら。超訳として歌詞を考えてくれた人がいなかったら。私はYouTubeで感動的な動画を見ることができませんでした。
あなたは 私の夢に 翼をくれる人
あなたは 私のこころを しっかりと支えてくれる人
一生懸命に生き抜きたい あなたの支えとともに
あなたとともに もっと強い私になれるように
私のいのち
あなたとともに 大切に生きていきたい
だれかを頼って生きることは、甘えでも妥協でもなく。支え合って生きる、ということ。
これを読んでいる、あなたは
自分に都合よく利用する人に悲しみ、心が痛み、遠ざけようとしているかもしれない。大切な人を傷つけた自分を強く罰しているかもしれない。
そんな深い痛みと悲しみを知っている、あなたは。だれよりも深く愛を与えたい人なんだよ。
自分の愛を見くびらないでね。
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