HSP(HighlySensitivePerson)は、アメリカの心理学者であるエレイン・アーロン博士によって提唱された気質で、人口の20%に存在します。
HSPは、人の気持ちを自分のことのように感じる高い共感力や、出来事や感情の些細な変化を察知して深く処理する敏感さを持っています。
さらに、HSPの30%(=人口の6%)にHSS型(HighSensationSeeking)が存在します。
HSSは心理学者のマービン・ズッカーマンが提唱した気質で、新奇な経験を好み、行動せずにはいられず、大雑把さと大胆さを持っています。
HSS型HSPは、『HSP気質の繊細や敏感さ』と、『HSS気質の新奇探求性と大胆さ』という相反する両極端な性質から、複雑な内面に振り回されがち。
自己肯定感、人間関係、仕事といった問題を抱えているんですけど、何しろ内面が複雑なので、どれか1つだけ解決させようとしても、他の問題が邪魔をしてブレーキをかけます。
そこで、4つのステップを順番にクリアしていくと、生活は楽になり、充実感を得ながら仕事を続けることができます。
ここでは、今どのステップにいて、次にどんなアクションをすれば良いかチェックしてみましょう。
【当ブログの表記について】
HSPHSSと並べているときは、「HSPやHSS型HSP」という意味で使っています。
HSS型HSPとしているときは、「HSS型HSPのみを指す」場合に使用しています。
【ステップ1】気質を知る

- HSPHSSという言葉は知っている
- HSPの敏感さや繊細さの理由は知らない
- HSPは内向的で物静かな人だと思っている
- HSS型HSPと外向的なHSPの違いがわからない
- HSPHSS気質を生活に取り入れるイメージが湧かない
- 繊細で気にしすぎる気質だから人に振り回さてると思う
- 人の目を気にし過ぎていると思う
- HSPHSSだと確信が持てない
ステップ1でやること
まずは、基本的な気質の特徴を知りましょう。ただし、『量より質』を重視してください。
HSP関連の書籍を1冊~2冊読んでノートにまとめると基本的な特徴は理解できます。
それから『内向的外向的』と『HSPHSS』の違いは初心者の方が迷いやすいところです。
HSPはあくまで体の特徴で、性格とは別物なので、「HSPだからメンタルが弱い」というのも誤った認識になります。
- 気質は人の価値を決めるものではない
- 【HSS型HSP専用】オススメ書籍part1(HSP系)
- HSPとHSSとHSEの違いがよくわかんないから比較してみる
- そろそろ「HSP=弱さ」にするの、やめません?
- HSS型HSPは「アクセルとブレーキを同時に踏んでいる」って、どういうこと?
【ステップ2】自分を満たす

- 五感を意識して生活する習慣がない
- 体の声を聴く方法がわからない
- 自分がHSPHSSだと納得していて活かし方を探している
- 抱えている問題と『繊細さ敏感さ』の関係性が見えてきた
- なんとなく必要なことがわかっている
- 繊細さを思いきり出してみようという気持ちが湧いてきている
- やりたいことのために気質と向き合う必要があると感じる
- 過去のトラブルや失敗の理由が気質と関係していると感じる
ステップ2でやること
気質を通して自己理解を深めるために、五感を意識して体の声を聴きましょう。やりがいのある仕事や、充実した人間関係を作るには、『満たされた自分』という土台が必要です。
敏感さは個人差があるので、どんな刺激に、どれくらい晒されると限界なのかのデータを集めると、適切なダウンタイム(休息時間)の過ごし方がわかります。
体の声を聴くことに慣れてきたら、感情を掴む練習もしてみましょう。
- HSPの仕事や人間関係の悩みに「体の声を聴く」を提案する理由
- 【認知行動療法入門①】感情を掴む練習
- 生きづらさ解消につながる「コピーした感情」の見抜き方
- 感情を紙に書いてもストレス発散できない人の特徴
- ストレス発散の罪悪感を消す「気分転換シート」
【ステップ3】人との違いから得意を見つける

- 感情が穏やかな日が続くようになった
- 関係の浅い人にも「私は○○が嫌い(苦手)」と言える
- 他人の愚痴はたいてい聞き流せる
- 心身の状態から回復にかかる時間を予測できる
- 自分が喜ぶ自分の甘やかし方がわかってきた
- 過去の問題やトラブルは気質を理解することで清算できた
- 自分の能力と気質の関係性がわからない
- 「できる」と言葉にするのに抵抗がある
- 飽きるのが怖い
ステップ3でやること
自分と違うタイプの気質を理解して、本来持っている能力を受け入れる段階です。基本的な自分軸ができているので、人との違いを冷静に受け止めることができます。
たとえば、あなたが内向的なHSS型HSPなら、外向的なHSS型HSPの長所短所が理解できると、自分の持っているもの(=得意なこと)が見つかりますよ。
HSEチェックリストでは、性格の違いもわかるようになっているので、確認してみてください。
- 「気質・性格・能力」の個人差と、HSS型HSPの2タイプをマーケティング理論で説明する
- HSEチェックリスト
- HSS型HSPの2タイプ「イノベーター」「コーディネーター」
- イノベーターとコーディネーターの「悩み方」の違い
- MBTIでINTJやINFJなのにHSEって、どういうこと??
【ステップ4】好きで得意な能力を磨く

- 自分と相手の良いところを同じくらい見つけられる
- 失敗して落ち込んでも素早く気持ちを切り替えられる
- モチベーションを高める方法を複数持っている
- 苦手なことを人にお願いできる
- こまめに弱音や愚痴を吐いている
- カッコ悪い姿を見せることに抵抗がなくなってきた
- 自然とできちゃう「こんなの価値ないよね」と思うスキルがある
- 好きなことはあるけどお金にならないと思っている
ステップ4でやること
HSS型HSPは行動的で思いやりがあるので、リーダーに抜擢されたり、仕事で高く評価される傾向にあります。ぶつ切りのキャリアでも、転職回数が多くても、そこから『共通点』を見つけましょう。
体力も気力も消耗しやすい気質なので、好きで得意な能力を伸ばした方が、結果的に大きく成長できます。
マルチポテンシャライトの働き方や、エッセンシャル思考を学ぶのがオススメです。
また、ロールモデルを見つけるとモチベーションにもつながります。私の独断と偏見でHSS型HSPだと思う芸能人も分析しているので、参考にしてみてください。
- 【HSS型HSP専用】オススメ書籍part4(働き方系)
- 元ブルゾンちえみの藤原史織さんに学ぶ「本能で生きる」
- 「HSP気質を活かした仕事がしたい」の危険性
- 新しいことを始めるときの「HSS型HSP」と「非HSP」の違い
- 「自信がある」の最適解
繰り返しチェックしよう
ここで紹介した流れは、繰り返しチェックしながら進めていきましょう。
生きづらさ解消の地図として参考にしてみてくださいね。