ご相談でも多いのが、対人関係の悩みです。
- 相談するのが苦手
- 弱っている姿を見せるのが苦手
- 人との距離感がわからない
- 近づきすぎたり、距離を取りすぎたりする
- 親しくなると自分のことを出すのが怖くなる
こうした悩みは、実際に気質・性格の動きを体感し、その体感を言葉で表現することで、人と接しているときの心の動きをキャッチしやすくなるんです。
言葉で自分を表現する
表現という言葉を使っているのは、意思疎通は二の次にして、自己表現として言葉を紡ぐ意味があるからです。
自分を知る、心を癒す目的では、自分の意見を相手に適切に伝えるための会話ではなく、頭のなかに浮かんだものを言葉というツールを使って外に出す表現活動なんですね。
音楽なら即興のセッション、イラストならラフ画みたいな。
大量の言葉を捨てている
対人関係に悩みをもつとき、相手のことを考えて、口に出す言葉を選んでいるはずです。
「こんなこと言ったら怒らせるかな?」
「間違ったこと言わないようにしよう」
「もっと私を理解してもらう言い方をしなきゃ!」
など。
でも、よく観察してみると、頭のなかで大量に浮かんだ言葉を捨てて、外に出すものは、ほんの一部だと思うんですね。
実は、捨ててしまった言葉こそ、対人関係を楽にするヒントになるんです。
とはいえ、日常生活の会話では、TPOに合わせた暗黙のルールが存在するので、頭に浮かんだことを加工せずに喋るのは、なかなか難しいものです。
(何も考えずに喋る人もいるけどね)
だからこそ、自己理解においては意思疎通は二の次にして、まず表現することが大事なんですね。
言葉にしてから意味に気づく
自信のある人やSNSで影響力のある人を見ていると、強い言葉で自己主張して、ブレずに自分の意見を発信しているように感じるけど。
- ブレない意思がある⇒言葉にする
- 言葉にする⇒ブレない意思になる
です。
私たちは、最初からセリフを読むように話すのではなく、言葉にして初めて「できごと」に意味が付与されます。
なにか気づいてから整理して表現するのではなく、表現してから気づくんです。
相手に何を求めていて、何がイヤで、何をしてほしいのか。最初から理路整然と喋れる人はいない、ということです。
頭に浮かんだものをそのまま出して、相手の反応を見て、伝え方をチューニングしていく。
自然体で過ごせる関係性を築いている人は、自然とこの流れを作っているんですね。
なので、意思疎通は二の次にして、まず表現していくと対人関係が楽になっていきますよ。